September

9月15日

 

 

駅の前のベンチ

僕は座る

眺める

銅像と人間の間みたいに

固まり

 

人が歩き、去って行く 昼の街へと

今日のランチはハンバーグですか?

それともパスタですか?

それとも両方ですか?

 

赤いシボレーが僕の右の目尻に食い込んだ頃

少年が僕に尋ねる

「ねぇ、どうしたの?」

僕は答える

「どうもしないよ」

 

そう、僕はとても

とてもどうもしないんだよ

 

TEDDY BEAR’s BONE

 

 

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道端でばったり会う日まで

 

 

僕たちサヨナラをした覚えはないけど

結局今となっては疎遠になって

僕たちが過ごしたあの時は

浜辺の砂にささった落ちきった砂時計みたいに

氷結した時間の中で

波にさらわれるのを待っている

僕たちは知らぬ間にとてもゆっくりで

随分気だるいサヨナラをしていたんだね

 

僕は新しい人たちと出会い

新しい人たちと過ごし

新しい人を愛し

新しい生活を送っている

僕はこうやってまた定期的に君のことを思い出すだろうけど

君に会うことはないだろう

そうだね

道端でばったり会う日までは

 

 

 

 

フルーツジュース

 

 

彼女に刺した僕の心は

ミツバチの腹部みたいに

抜くと同時にちぎれて死んだ

そして彼女に刺さったままになった僕の心の針は

腐り

彼女の心を浸食していった

 

彼女の心はしだいに雪に埋もれていた春の折りたたみ傘みたいに萎れて

夏が来る3日前

つまり今日

僕に電話を寄越した

 

僕「もしもし」

彼女「私…わかる?」

僕「わかるよ。電話番号で」

彼女「そうよね…でも私の電話番号なんて、とっくに消していると思ったから」

僕「そんなこと考えたこともなかったよ。どうしたの?」

彼女「まだ、ジューサー持ってるかなって思って?」

僕「持ってるよ。ジューサーを持ってることだけが、僕の唯一の自慢なんだから」

彼女「そうよね。ごめんなさい。分かりきったこと聞いて」

僕「いいよ。で、どうしたの?」

彼女「今、とってもフルーツジュースが飲みたい気分なの。絞り立てのやつ。飲みに行ってもいい」

僕「いいよ。でも今フルーツを切らしてるから、買いに行かなくちゃ」

彼女「大丈夫。私が持っていくから。フルーツを沢山ストックしていることだけが、私の唯一の取り柄なんだから」

僕「そうだね。そういえばそうだった。今どこ?迎えにいこうか?」

彼女「いや、いいの。今すぐにでも出られるんだけど、迷惑?」

僕「まったく問題ないよ」

彼女「素っぴんだけど、笑わないでね」

僕「大丈夫。フルーツさえあればそれで」

彼女「そうよね。じゃあ」

僕「じゃあ」

 

そして彼女は現れなかった

 

 

I love you が言えないとき

 

 

I love you が言えないとき

僕はとても苛立っている

日々の仕事に覆われて

とても疲れ果てている

 

I love you が言えないとき

僕はとても落ち込んでいる

うまくいかないことばかりだと

とても弱気になっている

 

I love you が言えないとき

僕の口は遥か遠く向こうの扉みたいに

心の手を伸ばしたとて

届かない場所にあるのです

 

でも忘れないでほしいのは

僕がいつも心の奥底で

君を愛しているってこと

I love you が言えないときにでも

僕は君を愛しているんだ

 

TOSHIMASA IWAIの心理テスト

 

 

 

恋人に身につけてほしい電球のタイプは?

あなたの恋人に対する愛情度がわかります。

 

Aを選んだあなた

愛情度73% まぁ、これくらいが調度良いでしょう。

 

 

Bを選んだあなた

愛情度28% あなたは恋人をギターの5弦のようにしか考えていないところがあります。これはまずいことです。5弦だって強く弾けば切れますよ。錆びてしまったのなら張り替えましょう。

 

 

Cを選んだあなた

愛情度100% あなたは恋人を愛しすぎています。何度か浮気をしましょう。

 

 

Dを選んだあなた

愛情度0% 恋人はガムシロップではありません。

 

 

 私はあなたが何歳で、どのような恋愛遍歴を送ってきたのかはしれません。しかし、一つ言える事は、人は一人では生きられないということです。人とお付き合いするということを簡単に考えてはいけません。それは生涯のパートナーを選ぶ味見のようなものですから。うまく計算を駆使し、たまに息抜きをしながら、慎重にことを運びましょう。

 また、味見でお腹いっぱいにしてはいけません。それは小綺麗なホームレスのすることです。もし、それが好きならさっさと買い、好きではないのなら、早く帰宅して、残り物のカレーを食べましょう。

また、ヤドカリのように恋人を転々とするのも止めましょう。この人だと思う人と付き合うのです。

 

夜を越えて

 

 

君に会いに行くよ

夜が明けるまでには着くと思うんだ

君はそこを抜け出して

僕と海へ行く

その白塗りの世界から

その味気ない窓辺から飛び出して

僕と二人で海へ行くんだ

そして

前にも言ったけど

君はおかしくなんかないんだ

だから

海を見ても

朝日を見ても

泣いたりする必要はないんだよ

Marry Christmas Sky Seed Cat!!!!

 

 

私は季節でいうと秋が一番好きで、その中でもOctoberよりNovemberより、今この瞬間私たちが過ごしている“September”が特別好きだ。

壊れかけの冷蔵庫みたいに涼しいし、何よりも“セプテンバー”という言葉の響き自体が好きだ。

 

それに今私が住んでいる北北半球には、今月にクリスマスがやってくるということもある。

私はキリスト教ではなく偏執狂だから、私にとってはそれほど重要な行事ではないんだけど、やっぱりそれでも楽しみになる。

夜は街全体がいつになくしんっと静まり返って、シーラカンスの肺の中に沈み込んでいくし、目玉からはとても楽しそうな家族の笑い声が聞こえてくる。

私はそんな夜道を、Sky Seed Catを連れて散歩する。

 

嗚呼、早く25日が来ないだろうか。

そうだ、サンタさんに電話してみよう!

クリスマスを早めにできないかどうか聞いてみよう!

 

私:もしもし? サンタさん?

サンタ:(雑音とともに大声で)そうだよ!

私:あのさ、クリスマスって早めにできないの?

サンタ:え?!聞こえない!もう一回言って!今ライブのリハーサル中なんだよね!

私:あのさ!クリスマスって!早めにできないの?!!

サンタ:あぁ、どうだろ。確認とってまた折り返すよ!

私:了解!

 

電話を待つ間、私は一人将棋をすることにした。

右手が左手を王手したところで、玄関のベルが鳴った。

宅急便だった。

私が段ボールにカッターの刃を入れた頃、電話が鳴った。

 

私:もしもし。

サンタ:サンタさんだよ。

私:知ってるよ。

サンタ:いいよ。

私:え?

サンタ:クリスマス、早めにできるよ。てゆうか、したよ。

私:まじ?

サンタ:メリークリスマス!

私:メリークリスマス。

 

電話を切ったあと、私は段ボールの中身を確認した。

時計だった。

それは12から1へと減っていくタイプの時計だった。

 

女:私たちは乾いていく水槽なの。

 

女がソファーに座っていた。

 

私:誰?

女:私たちは乾いて行く水槽なのよ。

 

私は時計にもう一度目をやった。

それはドクドクと、微かに脈を打っていた。

 

私:チクタク、ではなく、ドクドクってこと?

女:…

 

女は何も言わずに消えて行った。

嗚呼、これだからSeptemberは見逃せないよ。

 

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